パパすけです。
今回はnii farmの直売所で出荷している訳あり品「ブチ」について紹介いたします。
ちなみに、ブチ??と言われて一般的に伝わるかは分かりません。玉ねぎを作っている農家さんはブチと言われれば「知ってるわ!」だと思います。
ブチとは?
この写真の真ん中にある長く伸びているボンさん・・?ボンさんで分かりますか・・・。
ボンさんがあるのがブチです。
奇天烈大百科のコロ助のことを、八百屋のブタゴリラのお父さんが「ネギ坊主」と言っていたのと一緒でネギ坊主とか言われるそうです。
ちなみに写真奥はブチだらけです。苦笑
ブチの先端部分
どうしてブチはできるのか?
タマネギのトウ立ち(抽苔)はなぜ起きるか?
ある一定の大きさに達した苗が、低温に一定期間あって花芽を分化し、長日条件のもとで抽苔が促進されます。一般に大苗になるほど低温の影響を受けやすくなります。一般に、早生の品種は抽苔しにくい性質をもちます。
タマネギのトウ立ちを
多発させる三つの要素①播種時期や天候による生育の前進。
②遭遇する低温の時期と量。
③低温遭遇時の株の栄養状態。タキイ種苗HPより引用
タキイの野菜 – タキイ種苗 (takii.co.jp)(外部リンク)
タキイのHPを引用しましたが、大苗で畑に植え付けて、その後の成長も好調・・・。
いたって良いことばかり?と思われがちですが、冬場に大苗で低温にあたるとトウ立ちしやすくなるという仕組みになっています。
ちなみに玉ねぎはグリーンプラントバーナリゼーション型と言われています。
ある程度は、仕方ないにしろ・・防ぐには小苗で定職するのも手です。
しかし、小さすぎる苗だと、今度は肥大期までの葉数を確保できなかったり、根がつく初期成育が進まなかったりと・・・。
結構難しい作る分には難しい野菜だと思います。
ブチになる前に収穫する?
ちなみに極早生、超極早生などでは玉ねぎの肥大が進めば茎葉が倒伏する前に抜き取って出荷しています。
3月、4月上旬に収穫する作型ではどうしても冬場に苗が大きく育つため暖かくなるとブチだらけになってしまう可能性があります。
なので、ブチになる前に出荷している玉ねぎが非常に多いのが現状です。
一般的には玉の首しまりが良くなればなるほどに日持ちがすると言われています。
4月中旬以降に収穫している極早生のレクスターは倒伏して首しまりが非常によくなっています。
完熟とか熟したと言われる状態での出荷です。
しかし、超極早生の場合は肥大して成長した状態で出荷できるようになったものから間引いています。熟していないのか?と言われればそうだと思いますが・・・。
超極早生は極早生に比べても、辛味が本当に少なく生食でサラダにするのには最高に向いています。
2021年は直売所には1月下旬から出荷していましたが、食べて見ても本当に辛味がなく甘みを感じる状態でした。
ただ、玉ねぎの大きさは小さかったので少量ずつの出荷となってましたが・・・。出荷の方法としては、ブチになるまでに大きければ出荷・・という形を取ると販売単価の下落も避けられるかと思います。
ブチの商品価値
ブチは中に芯があるので、芯部分を取り除く形になることが考えられます。
そして、ブチは芯がある分、芯の部分から痛みやすいです。これがデメリットです。
ただ、オニオンスライスにしてもオニオンリングにしても、可食部が多いですし、値段も抑えられている場合は普通の玉ねぎを買うよりもお買い得で良いと思います。
オニオンリングは中抜きにしますしね?
ブチの断面図
こんな感じです。ちなみに分球と言われる1玉ができるはずが2玉などに分かれてしまった玉です。
こうみると食べる部分が少ないです。ただ、焼いたり、煮たりして食べてみても・・やわらかく、そこまで捨てる必要が無いのかも?と思ったこともあります。
なので、芯部分の状態を見て食べない・食べるを決めても良いかもしれません。
ブチを大きくする?
ちなみにニンニクが肥大する前に、ニンニクもにんにくの芽と言われるものが出ます。
このにんにくの芽を摘み取るか摘み取らないかで、ニンニクの肥大が変わると言われています。
ニンニクを肥大させたい場合は、とう立ちしてしまったニンニクの芽を摘み取るとニンニクに栄養が行くのでニンニクが大きくなるという感じです。
つまり・・同じように玉ねぎもとう立ちしたのを確認すると花芽を摘み取ると栄養が玉の肥大に行くと考えられます。
小さいブチは商品価値も下がりますが、できてしまったブチは芽を切ってしまったほうが大きくなって良いかもしれません。
しかし、デメリットもあります。それは玉ねぎへの細菌性の病害です。玉ねぎのブチをカットする場合に切り口から細菌が入り、軟腐病などへのリスクが高まります。
カット後に消毒をすれば良いかもしれませんが、少なからず玉ねぎにはダメージになるので無理にカットをするのもどうかとも思います。
晴天が続く場合などは、玉ねぎが治癒しようとして、切り口が早くふさがるようにも思います。それでも、無傷の玉ねぎに比べると病気へのリスクなどは増えると思います。
最後に
今回は玉ねぎのブチについてお届けしました。
結構、nii farmでは訳あり品として出荷しています。。無かったら最高なのですが・・・(^▽^;)
それではまた